イタリアのおやきティジェッラ【tigella】
本日は、イタリア中部
エミリア=ロマーニャ州のパンをご紹介いたします。
専用焼き器で焼いた厚さ約1.5cm、直径6、7cmの円盤状の形をしており、
日本でいうおやきのようなパンです。
材料は、小麦粉、ビール酵母、牛乳、ミネラルウォーター、塩、バターまたは
オリーブオイル(伝統的にはラード)で捏ね上げます。
ティジェッラ専用の焼き器はティジェッリエーレと呼ばれ
ティジェッリエーレの外側には
ボローニャのシンボルであるマッジョーレ広場近くにそびえ立つ二本の斜塔が
刻印されています。
これはアジネッリの塔とガリセンダの塔で
中世の時代、教皇派と皇帝派のどちらがより高い塔を作れるかを競いあった名残と言われています。
内側にはお花模様がかたどってあり、焼き印のようにパンに写ります。
これはモデナの模様でモチーフになったのは
モデナ大聖堂に隣接する鐘楼である
「市民の塔」(トッレ・チヴィカ、Torre Civica)に
青銅製の花冠(ギルランダ、ghirlanda)が飾られており街の人々から
ギルランディーナ(小さな花冠)の愛称で親しまれ呼ばれている模様です。
(内側が二重丸のものもあり、こちらはボローニャの模様)
伝統的には焼きたてにラルドとローズマリーのペーストやサラミ、パルミジャーノチーズ
プロシュットとルーコラなどを挟んで食べます。
昨年のイタリア研修でモデナを訪れたときに日本人の奥さんとイタリア人の旦那さんのご夫婦にティジェッラについても勉強させていただきました。
昔は薪火で熱々に熱した石で挟んで焼き上げていました。そして今ではどのご家庭でも一家に1台はこの焼き器ティジェリエーレがあるそうです。
また、他の地方ではクレシェンティーナと呼ばれており、クレシェンティーナは模様のない物が多いようです。
マジカメンテでは毎日焼き上げており、イタリアの食文化の始まりのひと皿としてディナータイムにお出ししております。

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7年弱前